西日本政経懇話会

北九州599回 衆院選、結果次第で政局/ 共同通信の内田編集委員

北九州 内田恭司.jpg 西日本政経懇話会の10月例会が16日、小倉北区のJR九州ステーションホテル小倉であり、共同通信編集委員兼論説委員の内田恭司氏が「石破政権の行方と日本の難題」と題して講演した。要旨は次の通り。
 石破茂首相は、今回の自民党総裁選でも推薦人集めに苦労したほど仲間が少ない。石破政権は、決選投票で応援した森山裕幹事長、菅義偉副総裁、岸田文雄前首相に支えられている。一方で、旧安倍派や麻生派などの非主流派にどう対処するかが注目された。
 石破氏の党、閣僚人事は非常に巧妙だった。非主流派の分断を図ったのだ。裏金問題の発端となった旧安倍派からの入閣はゼロ。麻生派は、麻生太郎元首相を最高顧問に、鈴木俊一氏を党総務会長にするなど重用した。旧茂木派からは総裁選で争った加藤勝信氏を財務相に据えた。茂木敏充前幹事長の影響力をそぐ意図があったとみられる。
 15日に公示された衆院選は、自民、公明両党が過半数を維持できるかが最大の焦点だ。選挙結果次第で、政局が起こったり、自公や立憲民主党が他党に連立政権を呼びかけたりすることもあるだろう。衆院選の流れをしっかり注視したい。 (井崎圭)

2024年(令和6年)10月17日(木)

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