久留米第589回 解散打てない総理/ポスト岸田浮上の気配も/政治ジャーナリストの青山和弘氏
西日本政経懇話会11月例会が10日、久留米市であり、元日本テレビ政治記者で政治ジャーナリストの青山和弘氏=写真=が「岸田総理は長期政権を築けるのか その戦略と“ポスト岸田”の現状」の演題で講演した。要旨は次の通り。
岸田文雄首相が年内の解散総選挙見送りと報じられた。来年の総裁選は退陣に追い込まれるかの瀬戸際だ。広島サミット、コロナ5類移行など6月の衆院解散は好条件がそろったが、支持率などで見送った。内閣改造は総裁選を乗り切るための内向きシフトで、減税もいかにも選挙対策と見透かされ、年内解散を模索していたが打てなかった。
来年は台湾総統選、米大統領選本格化と不穏な雰囲気。さらに政治と金の問題が噴出する気配もある。
岸田さんは解散を打てないまま総裁選が来る可能性も高まった。岸田下ろしとなれば、国民人気はあるが党内人気が無いなど突出した人がいない。派手さはないが、加藤勝信や上川陽子らが浮上する可能性がある。 (大矢和世)
2023年(令和5年)11月11日(土)