北九州第567回 「継続は力なり」を実践 西日本政懇 久留島武彦記念館長 金成妍さんが講演
西日本政経懇話会11月例会が18日、小倉北区であり、大分県玖珠町の久留島武彦記念館館長の金成妍(キムソンヨン)さん(43)=写真=が「ソンヨン これからの一直線~地域に
根ざしたミュージアム~」と題して講演。同町出身の童話作家久留島武彦
(1874~1960)の功績を紹介した。金さんは今年2~7月、本紙聞き書きシリーズ「ソンヨン一直線」(計99回)に登場した。講演要旨は次の通り。
久留島は多くの童話を作り、日本全国や朝鮮半島を回って亡くなる2カ月前まで語り聞かせをした。北九州市の到津遊園(現到津の森公園)にも毎年足を運んだ。久留島の童話には人間が人間として生きるのに必要なことが詰まっている。久留島は「口演童話」という「語り」を通して児童教育を実践した教育者だ。
「継続は力なり」という言葉も久留島が生み出した。全国を講演して回るうちに言葉の方が有名になった。「継続」を身をもって実践した生き方に、学べることがあるのではないか。
新型コロナ禍で来客が減った記念館では、人が来ない中でできることをしようと、久留島について職員があらためて学ぶ勉強会を開いた。また職員全員がハングル能力検定5級に合格もした。小さな記念館でも生きる喜びを見つけようと一日一日頑張っている。 (後藤希)
2021年(令和3年)11月19日