西日本政経懇話会

北九州531回 「日米地位協定、正常化を」/東京外大の伊勢崎教授

 西日本政経懇話会の5月例会が9日、小倉北区のホテルであり、東京外国語大大学院教授の伊勢崎賢治氏(国際関係論)が「日26da2597ca09c860e6062a6d19f513a480dd76e4.jpg本の平和って何だろう? 在日米軍、朝鮮半島情勢、そして自衛隊」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 朝鮮半島の緊張緩和に向け、南北首脳会談の開催は重要な第一歩だ。ただ仮に米国が北朝鮮を攻撃した場合、日米地位協定と、1954年に結んだ「朝鮮国連軍地位協定」に基づき、日本も交戦国として戦争に巻き込まれる。

 地位協定とは、主権国家の中に他国軍が駐留する際の極めて例外的な特権ルールだ。米国が世界中で結ぶ125を超える協定を調べてみると、日本は断トツで主権が制限されている。

 米国にノーと言える日米地位協定の正常化、自衛隊が国際法に矛盾しない形で活動できるようにしていく憲法9条改正などが、日本の平和確保には不可欠だ。 (竹次稔)

2018年5月10日

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