西日本政経懇話会

北九州511回 日ロ外交、経済に注力/本田氏、安倍政権を予測

mIYDHEE94.jpg 西日本政経懇話会の7月例会が20日、小倉北区のホテルであり、金城大特任教授で政治行政アナリストの本田雅俊氏が「安倍政権の未来予想図」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 第2次安倍政権は戦略的に「1強多弱」を作ってきた。第1次政権は「お友達内閣」と揶揄(やゆ)されたが、今は嫌いな人物も大臣に据えている。ただし権限は与えず、重要政策は官邸主導で決めてきた。官僚についても内閣人事局を発足し、官邸が人事権を握った。こうした努力に加え、2020年の東京五輪誘致など幸運も味方し、一定の支持率を保ってきた。

 参院選では野党が共闘して票を少し上乗せしたが、次の政権を担う勢力とは見なされなかった。「他の選択肢が無い」との印象が強く、結果的に改憲勢力が3分の2を超えた。

 安倍首相にとって憲法改正は悲願で、この約3年半は助走に過ぎない。当面は経済対策と日ロ交渉に注力しながら粛々と改憲の機運を高めていくだろう。8月初旬の党役員人事と内閣改造に注目したい。

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