西日本政経懇話会

筑豊510回 「中国との付き合い冷静に」/拓殖大の富坂聰教授が講演

6fbd9f15354ddb2c0bc69bc8906730b010d1e228.jpg 西日本政経懇話会4月例会が13日、飯塚市片島のパドドゥ・ル・コトブキであり、拓殖大教授の富坂聰(さとし)氏が「今後の日中関係-裏事情を絡めて」と題して講演した。要旨は次の通り。

 中国の習近平国家主席は反腐敗運動に力を入れ、私腹を肥やす共産党幹部の「トラ退治」や地方役人の「ハエたたき」を進めている。党の末端幹部は年収100万円程度だが、裏金を含めた収入は5千万円もある。過去の政権は放置したが、習氏は本気で高級幹部も摘発している。これで民衆の人気を得た。「鄧小平氏を超えた。毛沢東氏も超えるか」と言われている。

 習氏が「ぜいたく禁止令」を出したため物が売れなくなり「習近平デフレ」が起きた。経済を冷やしても反腐敗をやる構えだ。

 国民は貧富の格差に不満がたまっており、非合法革命で政権を倒す力を持っている。インターネットでは市民が役人の汚職を徹底的に暴く兆候がある。習氏は権力者が失脚した文化大革命の再来を恐れている。

 日本は中国と冷静に向き合えばいい。お互いに利用し合うのが国際社会だ。信頼関係はいらない。感情を排してどう利益を出すか考えればいい。

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