北九州578回 米球界に学ぶ成功術 タック川本 西日本政経懇話会 11月例会
西日本政経懇話会の11月例会が10日、小倉北区であり、国際ビジネス&
スポーツアナリストのタック川本氏が「メジャーリーグに学ぶ必勝の成功術」と題して講演した。川本氏は米大リーグのロサンゼルス・エンゼルスで国際編成に携わり、2002年には球団初のワールドシリーズ優勝に貢献するなど米球界での豊富な経験がある。要旨は以下の通り。
米大リーグ機構(MLB)は全30球団。共存共栄のためブランド力を利用して権利を売るビジネスをしている。テレビ放映権、グッズ販売、スポンサーの三つが大きい。このため世界中から選手という商品を仕入れる必要がある。新たなマーケット開発のため、アフリカでも事業を進めている。
多くのチームには7軍、8軍まである。トップ選手は月に2、3億円も稼ぐが、新人は月十数万円。この差が競争原理を作る。1チーム当た
り年2500人もの候補をスカウトが絞り込み、プロになれるのは約50人。1軍まで進むのに平均5年4カ月かかり、しかも95%は1軍に上がれない。技術以外にも人間性や社会貢献が求められるし、人に教えを請わず自己を貫く姿勢も必要だ。
こうして良い選手をつくり、本物のプレー、感動をつくっている。機会があれば、球場にも足を運んでいただきたい。 (古瀬哲裕)
2022年(令和4年)11月11日(金)