西日本政経懇話会

筑豊第591回 減税策「見誤り」、岸田内閣「危険水域」 西日本政経懇話会 龍崎孝氏が講演

筑豊 龍崎.jpg 西日本政経懇話会11月例会が29日、飯塚市内であった。流通経済大副学長の龍崎氏が「岸田政権と日本政治の展望」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
 岸田文雄内閣の支持率は報道各社の世論調査で20%台と軒並み落ちている。この水準は、菅義偉政権が退陣する1カ月前より低い。自民党支持率も引っ張られるように落ち、世間からも党支持者からも見放されつつある。内閣支持率と政党支持率の合計も「危険水域」とされる5割を割った。
 今の有権者は未来に対する不安を抱えている。世界情勢を見れば、防衛費の増額を増税でまかなうことに納得する人もいる。そんな中で、岸田首相が表明した減税策は見誤り。国民から「あめ玉をくわえさせようとするのか」と見透かされている。世論調査の結果を見ても明らかだ。
 新聞やテレビ局の記者時代、自民党竹下派など数々の政治家を取材した。自分の言葉で人の心をつかむのが政治家だ。政策を語るのも「ストーリー」が大事なのに、岸田首相からは話の広がりも工夫も見受けられず、日本のリーダーとして物足りない。だが、代わりとなれる人物もいない。「岸田おろし」はいつ起きてもおかしくないと言えるが、これが現状だ。 (吉田真紀)

2023年(令和5年)11月30日(木)

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