筑豊第569回 「循環型経済への工夫を」/西日本政懇/中村修氏が講演
西日本政経懇話会11月例会が15日、飯塚市であり、一般社団法人「循環のまちづくり研究所」代表理事で農学博士の中村修氏が「サーキュラーエコノミー(循環型経済)における地域経済」
と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
地球の資源は有限であり、資源を自然界から取り出し廃棄物だけを自然に戻すやり方は持続的でない。循環型経済を目指したまちづくりの工夫が必要になる。
その取り組みの一つとして大木町の生ごみ処理施設「くるるん」がある。町民に生ごみを分別して出してもらい、メタン発酵槽で液体肥料(液肥)に変えている。農家に安価で販売しており、好評だ。併設するレストランは町内外から利用客を集め、町民の雇用にもつながった。近くのみやま市も同様の施設を造った。
ごみ施設に限らず、学校や図書館など公共施設は建設費以上に維持費がかかる。「多機能・複合施設化」を重視して、人口減少の中で市民サービスを維持するため、自治体の知恵が求められる。 (坂本公司)
2021年(令和3年)11月16日