西日本政経懇話会

北九州545回 トランプ政権の不透明感続く/安井氏講演

mWNOB0MRV.jpg 西日本政経懇話会7月例会が24日、小倉北区のホテルで開かれた。みずほ総合研究所欧米調査部長の安井明彦氏が「トランプ政権下の米国の行方と日米関係」と題して講演した。要旨は次の通り。

 トランプ大統領の米国は、政策の不透明感が非常に強い。就任3年目で見えてきたのは、強硬な発言で「戦う大統領」のポーズは崩さないが、実際に行動に移すのは意外と慎重だということだ。中国との通商摩擦も、中東でのイランとの対立も、問題は「相手がいる」ということだ。ポーズをとり続ける限り、緊張感は高いままになる。偶発的な危機のリスクが残る。

 大統領選を来年に控え、日本は通商交渉で成果を得やすい相手とされるリスクがある。中国や欧州連合(EU)に比べ、決定的決裂はないと見込まれる上、TPP交渉で既に議論の下地がある。 (内田完爾)

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