久留米第580回 「7月、解散総選挙か」/政治評論家 有馬氏が講演
西日本政経懇話会1月例会が19日、久留米市であり、政治評論家の
有馬晴海氏が「どうなる!日本の政治」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
岸田文雄内閣が発足した2021年秋。コロナ感染者は大きく減り、内閣支持率は高い水準だった。翌年には参院選を控え、首相は安全運転で無難な政権運営をやろうとした。臨時国会で野党の質問に対して「検討します」と64回繰り返して切り抜けた。余計なことを言い、失敗してはいけないと考えたのだろう。
総裁選では「令和版所得倍増」を掲げたが、いつの間にか「資産所得倍増プラン」に変わった。今は総裁選で言ったことはほとんど消え、何をやりたくて総理になったのか分からない。
現在、岸田内閣の支持率は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題などで低迷する。来年9月には自民党総裁の任期を迎え、本当に岸田氏でいいかチェックされる。その前に防衛費増額に伴う増税方針に関し、党内の理解が得られなければ、解散総選挙する可能性がある。今年4月の統一地方選で応援に行けば、地回りもできる。5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)でホスト役をやれば支持率も上がる。そこで7月に解散総選挙をやって勝てば、党内議論が決着する。私が岸田首相だったら、そうするだろう。 (山下真)
2023年(令和5年)01月20日(金)