福岡544回 「過剰の三重苦」に振り回されないで/「断捨離」のやました氏が講演
西日本政経懇話会の福岡例会が4日、福岡市・天神の天神スカイホールであり、「断捨離」提唱者のやましたひでこ氏が「引き算の美学~断捨離で日々是ごきげんに生きる智恵」と題して講演=写真。「現代社会では物、情報、人間関係という“過剰の三重苦”にさらされており、振り回されないため何が必要で何が過剰か、見極める必要がある」と述べた。
断捨離は、やました氏が執着心への「断行・捨行・離行」というヨガの哲学に着想を得て発案。片付けを通して物の過剰に気付き、自分の感性や思考で「引き算」する解決方法を提案している。
やました氏は、住環境だけでなく、体や心も一つの空間として、「空間を機能させるには、入り口と出口の両方が必要」と指摘。排泄物(はいせつぶつ)や本音をため込むと病気や鬱積(うっせき)した状態につながるため、「『捨てる』に抵抗がある人は『出す』と考えると、新陳代謝が進むのではないか」と語った。 (井中恵仁)
2018年9月5日