久留米第609回 総裁選「自分のテーマを」/政治行政アナリストの本田氏/西日本政懇9月例会
西日本政経懇話会9月例会が25日、久留米市内であり、政治行政アナリストで金城大学客員教授の本田雅俊氏が「政界大混乱の舞台裏」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
7月の参院選で与党が大敗したことから今の混乱は始まった。石破茂首相はすぐに辞めず、しばらく続投したことで、石破政権の存続を巡って自民党内の溝を深めることになった。
参院選大敗の責任が石破氏にあるのは事実だが、自公の足腰がここ数年弱くなってきたこともある。近年は国政選挙の比例代表の得票率で、野党が伸びた一方で自公は低下。得票数は圧勝とされた安倍政権下でも増えておらず、横ばいだった。低投票率や野党の非連携などに救われていただけで、自己改革を怠った結果だ。
自民党総裁選には5人が立候補しているが、抽象的な公約ばかりで、盛り上がりに欠ける。もっと自分のテーマを打ち出すべきだ。現時点では小泉進次郎氏、高市早苗氏が1、2番手で、林芳正氏も追い上げていると言われている。小泉氏が首相になる可能性が高いが危なっかしさも残り、能力の高い林氏が幹事長を務めることで党、政権全体の安定感が出るのではないか。 (岡部由佳里)
2025年(令和7年)09月27日(土)