西日本政経懇話会

久留米第593回 まず自分の身を守る備えを

久留米 長谷川.jpg 西日本政経懇話会3月例会が12日、久留米市であり、西日本新聞社会部特別編集委員の長谷川彰記者=写真=が「相次ぐ地震、豪雨~後悔しない備え」の演題で講演した。要旨は次の通り。
 雲仙・普賢岳などさまざまな災害現場を取材し、専門家に話を聞いて知見を得てきた。地震では震度7ではなくても、周期1~2秒の揺れが木造建築に強く影響を及ぼす。京都大の境有紀教授の調査では能登半島地震でも、この揺れにより木造建物が多く倒壊した自治体があった。地震から生き延びるには最初の一撃から身を守ること。耐震化工事が難しければ、室内シェルターという手段もある。
 豪雨災害については、地域ごとに「危険な雨量」は異なる。昨年7月の久留米市田主丸町では、3時間ごとの雨量が過去最大値を更新した。過去比較でだいたい110%以上で、土砂災害が発生する目安となる。
 「自助」は大げさなものではなく、まず自分がけがをしないこと、最低限の備蓄など自分なりのルールを決めておくくらいで、限度がある。やはり一番大事なのは公助だろう。 (大矢和世)

2024年(令和6年)03月13日(水)

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