西日本政経懇話会

久留米503回 英国との島国同盟を/宮家邦彦氏が講演

宮家邦彦 西日本政経懇話会の久留米例会が27日、久留米市であり、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹で立命館大客員教授の宮家邦彦氏が「東アジアの地政学と日本外交」と題し講演した。要旨は次の通り。

 南沙(英語名スプラトリー)諸島で中国が「領海」と主張する人工島の12カイリ内に米駆逐艦が進入し、緊張が高まっている。中国にとってエネルギー資源の獲得は最重要課題。経済を引っ張る太平洋沿岸地域の安定にも南沙諸島のある西太平洋上の覇権を奪いたい。一方、日本にも重要な海上交通路で、日米と中国の利害がぶつかっている。

 ロシアや中国による世界秩序の現状変更を目指す動きに日本はどんな国際政策を進めるべきか。日米同盟とともに、英国との「島国同盟」を提案したい。海洋国家として自由貿易を確保しなければならない点で共通している。グローバルな視点の戦略が必要だ。

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