久留米第591回 ポニーキャニオン村多氏/「エンタメで未知の層にも訴求」
西日本政経懇話会の1月例会が24日、久留米市であり、ポニーキャニオンで地域活性化事業に取り組むエリアアライアンス部の村多正俊部長が「エンターテインメント見地による地域活性 九州を、ニッポンを元気に」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
長年音楽制作に携わり、アーティストと各地を回る傍ら、町歩きが好きだった。それが平成の大合併後、一気にシャッター商店街になるのを目の当たりにした。だがライブをやると人は集まる。レコード会社のノウハウを地域活性化に役立てたいと社内起業した。
国が地方創生をうたい、予算が付きやすい状況にはなった。だが自治体に広報の専門家はいない。どの地域でも観光、移住促進、子育て支援など施策はあるが伝えきれていない。音楽やアニメなどエンターテインメントで訴求することで、それまで届かなかった層にまで伝えるPRができる。
耐震化工事自体を観光資源化し、来訪客減を食い止めた松山市道後温泉や、戦国歴史ブームに合わせイベントやネット配信で盛り上げている自治体の事例がある。福岡県は歴史資源の宝庫で、さまざまなアプローチができる可能性がある。 (大矢和世)
2024年(令和6年)01月25日(木)