西日本政経懇話会

北九州510回 「地球市民の意識を」/元NHKアナウンサーの古屋氏

mUG2DWNTZ.jpg 西日本政経懇話会の6月例会が23日、小倉北区のステーションホテル小倉であり、元NHKアナウンサーで文化外国語専門学校長の古屋和雄氏が「家族の絆・地域の力~日本人の人生哲学」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 NHK大阪放送局勤務時代に発生した阪神淡路大震災後、警察発表によると、半年で26人が自ら命を絶った。圧倒的に多いのは60歳くらいの男性。仕事を生きがいにしてきた人が、この年齢の頃に震災のようなことがあると、もろい。現役の頃から、夫婦でどのように生きていくか話し合っておくことが必要だ。

 災害時に大切になるのは人間関係だ。特に高齢者にとっては命を守る安全装置になる。みんなが助け合えるコミュニティーをどうつくるか。引きこもりや障害者の問題も日本では家族で抱えがちだが、外国では地域で支える仕組みがある。家族だけに任せないことが大事だ。

 国境や民族、宗教を超えて、地球市民としての意識を広く持ってほしい。

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