久留米第561回 「原子力利用し、CO2削減を」/ 九大・藤本教授が講演
西日本政経懇話会4月例会が14日、久留米市であり、九州大大学院の藤本望教授が、人々の生活とエネルギー、環境の関係をテーマに講演した=写真。藤本氏の専門は原子炉工学。
要旨は次の通り。
われわれの生活は大量のエネルギー消費によって成り立っている。2050年には世界人口が100億人になると予想され、必要なエネルギーは増えていく。
そんな中、日本も2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルを宣言したが、再生可能エネルギーの主力電源化は容易ではない。
脱炭素化のためには、二酸化炭素(CO2)排出の4割を占める発電だけでなく、産業や運輸でも化石燃料からの脱却が欠かせない。原子力エネルギーを水素製造や熱供給に利用できれば、CO2削減に貢献できる。 (野村大輔)
2021年(令和3年)04月15日