福岡第609回 総選挙「民度が試される」/鈴木哲夫氏が講演
西日本政経懇話会10月例会が10日、福岡市であり、ジャーナリストの鈴木哲夫氏が「自民党は本当に変わるのか~長期政権の負の遺産に総選挙で審判」と題して講演した。要旨は次の通り。
「総理になってほしい人」の常連だった石破茂氏が首相になった。就任後は早期解散に踏み切るなど、総裁選での訴えを守っていない。裏金づくりは誰が始め、どんな手口で何に使ったのか。半年以上たっても何も解明されないままだ。
自民党による極秘最新情勢調査では「自民の単独過半数維持は相当厳しい」とされている。主戦論者の森山裕幹事長と党の事務方トップが石破氏にその結果を突きつけ、国会で野党から裏金批判を受ける前に解散するよう迫った。石破氏は国会で議論すべきだった。
日本の政治に大切なのは政権交代以上に、失敗したら政権交代が起きるかもしれないという緊張感が保たれることだ。そうなって初めて、政治家は国民の方を向く。今回の選挙は政治家以上に民度が試されている。(長美咲)
2024年(令和6年)10月11日(金)