西日本政経懇話会

福岡522回 企業や福祉など情報技術活用を/慶応大・金子勝教授 講演

ca919eb1256debf531795835e272435d94832898-thumb-autox328-13929.jpg 西日本政経懇話会の福岡例会が1日、福岡市・天神の天神スカイホールであり、慶応大経済学部の金子勝教授が「日本経済のゆくえ」と題して講演した。

 金子氏は、日銀が金融緩和策として実施する上場投資信託(ETF)の買い入れにより、実質的に企業の大株主になっている状況を指摘。「株主には企業活動を監視する役割もあるが、その役割を日銀が担えるのか」と疑問を呈した。

 有効求人倍率が1倍を超える現状については「アベノミクスの成果のように言われるが、労働者の減少が背景にある」と分析。「求人倍率の高まりは景気の良さではなく、今後地方の衰退を表す指標になりうる。企業や福祉の現場は情報通信技術の活用に取り組む必要がある」と語った。

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