久留米第553回 過去最大雨量との比較を/気象予報士 蔵田氏が講演
西日本政経懇話会8月例会が27日、久留米市であり、日本気象協会九州支社長で気象予報士の蔵田英之氏が「これから起こる出来事を捉える」をテーマに講演、近年の自然災害の特徴を説明しながら気象情報を活用したビジネスの可能性について話した=写真。要旨は次の通り。
7月の豪雨では、線状降水帯が球磨川や筑後川の流域で甚大な被害をもたらした。ただ、線状降水帯が発生しても災害が起きていない地域もある。ポイントは、地域ごとに過去の降雨量の最大値と比較すること。河川整備で基準となる「計画降雨」を超えると、河川が持ちこたえられない。
気象予報は1日に新聞1万1千年分の情報を取り扱う。協会ではこの情報を基に、台風や豪雨の際に高速道路への影響を分析するサービスを展開。食品産業の商品や顧客の情報と組み合わせることで、廃棄処分の削減や需要予測の高度化にも役立つ。 (野村大輔)
2020年(令和2年)08月28日