久留米第559回 「福沢諭吉から独立心学べ」/ 福岡大の大嶋名誉教授
西日本政経懇話会2月例会が24日、久留米市であり、福岡大の大嶋仁名誉教授が福沢諭吉の功績について講演した。大嶋氏は福大人文学部教授を務め、現在は佐賀県唐津市で民間塾「からつ塾」
を運営する。要旨は次の通り。
福沢は明治期に西洋文明を、聖徳太子は飛鳥時代に中国文明を取り入れ、日本文化を方向転換させた点で共通する。その西洋文明とは自由主義や、物的証拠で証明する科学のことだ。
個人主義を持ち込んだことも重要な功績だ。著書「学問のすゝめ」では「独立」を盛んに唱えた。自分で道を切り開き、自分で身を守る精神を求めたのだ。
今は米中対立の時代。日本の地位を向上させるため、私たちが福沢から学ぶのは独立心を持つこと。自分が世界を作る一員であることを意識できるかどうかだ。 (野村大輔)
2021年(令和3年)02月25日