福岡第567回 たたき上げの菅政権に期待/古賀誠自民元幹事長
西日本政経懇話会の12月福岡例会が11日、福岡市内であり、自民党元幹事長の
古賀誠氏(80)が「菅新政権に期待する」と題して講演した=写真。菅義偉首相を自身と同
じ「たたき上げ」として評価し、「コロナという試練を乗り切るため、国民が一丸となって協力しなければならない」と訴えた。
古賀氏は、苦労して市議から国政に転じた菅氏を「地をはってきた、土の香りがする政治家」と表現し、世襲議員にはないたくましさを評価。政権誕生からの3カ月間については「もう少し菅カラーを出してもいいくらいだ」と述べた。
その上で、国会議員のほとんどが戦後生まれになった現状を危惧(きぐ)し、「憲法改正の論議は日々議論するのが当たり前だが、平和のためにも9条だ
けは変えてはならない」と強調した。
また、安倍晋三前政権時代の緊急経済対策を巡って、当初の収入減世帯対象への30万円給付案から一律10万円給付へと変わったことを「ばらまきと言っても過言ではない」と苦言。「コロナ禍で国の借金が膨らみ、ツケは次世代に残る。菅政権には、未来の保証という難しい課題にも取り組んでほしい」と注文した。
(御厨尚陽)
2020年(令和2年)12月12日