西日本政経懇話会

北九州第614回 「日中関係 文化交流が鍵」/東京財団政策研究所 柯主席研究員

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 西日本政経懇話会2月例会が2月26日、小倉北区であり、東京財団政策研究所主席研究員の柯隆(かりゅう)氏が「2026年の中国経済の展望と日中関係悪化の行方」と題して講演した。要旨は次の通り。
 日経平均株価が6万円台に迫り、日本経済には勢いがある。一方、中国経済は減速が顕著だが、日本企業は深刻な影響を受けていない。中国だけに依存しないサプライチェーン(供給網)の多角化を図ってきたからだ。
 中国経済が傷んだ背景には、新型コロナウイルス禍でのロックダウン(都市封鎖)の長期化、中小・零細企業の倒産による若年層の失業増などがある。習近平政権の発足から12年余りで失われた活力を取り戻すには、けん引役を担ってきた民営企業の活動を阻害しない政策が求められる。
 日中関係については、急速な改善は見込めないが、これ以上の悪化も考えにくい。これまでの日中友好(のムード)はまぼろしで、現状を新常態と捉えたらいい。市民レベルの往来は一定程度続いており、文化交流が関係維持の鍵になる。
 台湾有事の可能性は低いとみている。中国軍の最高指導機関である軍事委員会のメンバーの大半が不在であることなどが理由だ。 (吉田修平)

2026年(令和8年)03月01日(日)

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