福岡545回 元衆院議長・河野氏「改憲議論棚上げを」/福岡市内で講演
元衆院議長で自民党総裁も務めた河野洋平氏が15日、福岡市内であった西日本政経懇話会で講演し、秋の臨時国会に自民党の憲法改正案提出を目指すなど改憲に前向きな安倍晋三首相の姿勢について「国民投票で勝てるはずがない。政治的労力は他に回した方が良い」と批判した。
河野氏は、報道機関の世論調査で安倍内閣の不支持には「(森友・加計(かけ)学園問題などで)首相を信用できない」との理由が多い点を挙げ、国民投票で過半数の民意を得るのは難しいと指摘。改憲議論を棚上げし、財政再建などに集中すべきだとの見解を示した。
首相の「改憲は立党以来の党是」という主張も疑問視。河野氏が党総裁だった1995年の党大会を機に一時、党の基本政策の大綱から「改憲」の文言が消えたとし、「(首相の言う)一貫した党是というのはありえない」と強調した。 (大坪拓也)
2018年10月16日