西日本政経懇話会

北九州第590回 人手不足 DXで改善 西日本政懇 下岡氏が講演

北九州 下岡.jpg 西日本政経懇話会12月例会が18日、小倉北区のJR九州ステーションホテル小倉であり、八幡東区のITスタートアップ企業「クアンド」CEOの下岡純一郎氏=写真=が「労働供給制約社会における建設・製造現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)」と題して講演した。要旨は次の通り。
 日本の労働力不足は年々深刻化し、2040年には1100万人分足りなくなるとの試算もある。時給を上げても必要な人を採用できず、サービス水準は低下する。社会インフラの維持も難しくなる。
 中でも建設・製造業は顕著だ。建設業は21~35年度にかけて投資額が10兆円増えるとされている。一方で求められる品質や納期は変わらない。現場は限られた人数でより多くの仕事をより高品質に回していかなければならない。
 この課題を解決するためにわれわれが取り組んでいるのが、現場のDXだ。ベテラン技術者の労働時間の30%が移動などに割かれていた点に着目。ビデオ通話アプリで現場を遠隔管理するサービスを開発した。技術者と現場の会話内容や録画データを蓄積し、最終的には現場の働き方そのものを変えていきたい。

(村田直隆)

2023年(令和5年)12月19日(火)

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