西日本政経懇話会

筑豊第573回 「日韓関係、前途多難」/ 静岡県立大大学院・奥薗氏講演

 西日本政経懇話会3月例会が16日、飯塚市であり、静岡県立大大学院国際関係学究科の奥薗秀樹教授が「韓国大統領選挙と新政権下の日韓関係」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 得票率差0・73ポイントという僅差で激戦を制した保守系最大野党

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「国民の力の尹錫悦(ユンソンニョル)氏。5年ぶりの政権交代は、20~30代の若者の支持獲得が鍵となった。この層は有権者の3割を占め、無党派が多いとされる。

 尹氏は、ジェンダー平等を推進する「女性家族省」の廃止を公約に掲げるなど反フェミニズム政策を鮮明にし「兵役で就職活動などに支障が出るのは逆差別」と考える男性票を固めた。
 元徴用工問題など、1965年の国交正常化以降、「最悪」と言われる日韓関係の行方は前途多難だ。尹氏は、5月発足の新政権で「日本と信頼関係を築

き、新型コロナウイルスやウクライナ情勢への対応などで連携を深めたい」とする。

 しかし、国会では文在寅(ムンジェイン)政権下での与党が議席の約6割を占める。政治的な決断を下すのに納得を得るのは困難が予想される。
 (長松院ゆりか)

2022年(令和4年)03月17日

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