筑豊519回 快眠で明日への活力を/三橋美穂氏が講演
西日本政経懇話会の2月例会が9日、飯塚市片島のパドドゥ・ル・コトブキであり、快眠セラピストの三橋美穂氏が「脳が若返る快眠術」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
先進国の中でも日本人の睡眠時間は短く、特に女性は最も短い。睡眠不足による経済損失は年間3・5兆円とされ、18時間起き続けたときの脳の注意力は酒酔い運転と同等という報告もあるほど睡眠は大切だ。
必要な睡眠時間は個人差はあるが、年齢を重ねるにつれて減り、25歳では7時間程度だが65歳だと6時間。寝床にいる時間が長くても寝付きが悪ければ途中で目覚め、不眠につながる。良い睡眠とは日中に生き生きと過ごせるか、特に午前10~12時の時間帯に気分がすっきりしているかどうかで分かる。
しっかりした睡眠をとるには、(1)起床後に太陽光を浴びて体内時計を整える(2)日中活動的にすごして疲れをためる(3)風呂などで体温のメリハリをつける(4)就寝前に心を落ち着ける-ことが重要。枕については、低すぎると思うくらいがちょうど良い場合が多い。
安眠と快眠は似たような意味に使われるが、私の定義では、前者が疲れを取るための眠りで後者は明日へのパワーを得る眠り。子どもの体は睡眠によって成長していくが、心の成長は一生続く。明日のために眠るということを意識して「快眠」を目指してほしい。 (糸山信)