筑豊第570回 改憲「論議本格化ある」/共同通信・山根政治部長
西日本政経懇話会12月例会が22日、飯塚市であり、共同通信社の山根士郎政治部長が「岸田政権の行方」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
岸田文雄政権が10月に発足した直後の内閣支持率は、菅義偉氏や安倍晋三氏の発足直後に比べ低い55・7%だったが今月18、19日の調査では60・0%と持ち直した。岸田首相を間近で見ると、強権的な面があった安倍・菅政権よりソフトな政権という印象だ。一方、折り合いが悪かった菅氏を官邸の玄関で出迎え、コロナワクチン普及について礼を述べたというエピソードからは誠実さだけでなく、したたかさもうかがえた。
来年1月召集の通常国会は安全運転に徹し、来夏の参院選を岸田政権が乗り切れば、憲法改正論議が本格化する可能性は十分あり得る。岸田首相は先日、参院選で改憲が争点になるとの考えを示した。党内でリベラル派とされる岸田首相だが、自身の政治的遺産をつくるための選択肢として改憲を視野に入れているのではないか。 (坂本公司)
2021年(令和3年)12月23日