西日本政経懇話会

久留米544回「災害前提に備えを」/河田氏が講演

 河田.jpg西日本政経懇話会5月例会が21日、久留米市であり、関西大社会安全研究センター長の河田恵昭氏が「多発する自然災害の教訓~熊本地震、九州北部豪雨、西日本豪雨」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 昨年の西日本豪雨では860万人に避難勧告が出たが、4万人しか避難しなかった。先日、屋久島の登山者が立ち往生したが、大雨警報が出たのは、みんなが登山中の午後3時半。もっと早く出さないといけない。情報が重視されにくい社会になっている。

 温暖化が進めば、福岡県はもっと雨が降る。60年前にできた災害対策基本法は被災するまで対策をしない法律。災害が起きることを前提にした備えが必要だ。

 熊本地震から3年。各地の震災復興と比べて断トツにうまくいっている。一言で言えば知事が賢い。専門家の言うがままではなく、自ら意思決定しているからだ。 (片岡寛)

2019年05月22日

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