西日本政経懇話会

福岡第595回 「自損型輸入」はリスク 「安さ追求 豊かさ損なう」

西日本政経懇話会6月例会が15日、福岡市内であり、自治体や

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中小企業の輸出支援を手がける「ジェイテック・トランスファー・アンド・トレーディング」(福岡市)の小島尚貴代表が「日本経済の知られざるリスク『自損型輸入』とは?」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 「九州を元気に」と願って15年間、輸出に携わってきた。主に衣食住の分野から「国内で売れずに困っている」と相談がある。これらの産業は、安い中国製品によって地元の売り場から追い出され、行き場を失って苦しんでいた。
 「自損型輸入」とは、私の造語だ。通常の交易や石油など資源を得る開発は、輸出入する両国を潤す。だが、自損型輸入では輸入業者が人件費と製造コストの安い国に技術や設備、ノウハウ、資金を提供。安価に製造、輸入、販売する。このため、輸入国に甚大な損害を与えている。

 熊本県八代市では、日本人が栽培技術や畳表用織機を中国に持ち出す動きが相次ぎ、イ草生産が衰退した。自損型輸入で九州でも各地で地方経済が疲弊している。あまりに安さを追求し過ぎると、かえって豊かさまでも損なってしまう。消費者主導の地産地消を期待したい。(古川剛光)

2023年(令和5年)06月17日(土)

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