西日本政経懇話会

筑豊第593回 地域活性にエンタメを 西日本政経懇話会1月例会 ポニーキャニオン村多氏講演

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 西日本政経懇話会の1月例会が25日、飯塚市であった。総合エンターテインメント企業「ポニーキャニオン」で地域活性化事業に取り組むエリアアライアンス部の村多正俊部長(57)が「エンターテインメント見地による地域活性 九州を、ニッポンを元気に」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
 音楽制作に長く携わり、アーティストと各地を巡り、その土地の商店街を歩くのが好きだった。それが平成の大合併後、一気にシャッター街になった。一方で、ライブを行えば場所を問わず人が集まるという経験もした。「ひょっとしたら会社のノウハウを生かし地域活性化ができるかも」。2015年に社内起業し、17年には同部が創部された。
 どの地域にも魅力がある。自治体が趣向を凝らした振興策もあるが、知ってもらうのは難しい。ただエンターテインメントなら伝えやすい。私たちが取り組んだ一つに、松山市の「道後温泉本館」の改修工事自体を観光資源化したプロジェクトがある。漫画家手塚治虫さんの「火の鳥」の絵で工事中の本館を覆い、アニメも制作。結果、客離れを食い止められた。
 遺跡や史跡を観光資源にする動きもある。飯塚市も長崎街道の宿場町として、炭鉱の街として栄え、磨き上げられる歴史が数多くあるだろう。 (吉田真紀)

2024年(令和6年)01月26日(金)

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