西日本政経懇話会

筑豊518回 衆院解散は11月以降か/西日本政懇で伊藤氏が講演

13548b17533bc4ac148497ea3d7a8fa1a6f7b42d.jpg 西日本政経懇話会の1月例会が25日、飯塚市片島のパドドゥ・ル・コトブキであり、政治アナリストの伊藤惇夫氏が「2017年の政治展望」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 永田町では総理の三大欲望として(1)1日でも長い在任(2)解散総選挙を行い、勝利する(3)歴史に名を残す-の3点が語られる。安倍晋三首相に当てはめると、残るは(3)のみ。これは外交上の成果による場合が多く、安倍首相にとっては北朝鮮の拉致問題解決か北方領土返還だった。両方とも当面難しい状況になっており、切り札になるのは「憲法改正」。それに向けて全力投球が始まるだろう。

 解散総選挙については、年頭解散の可能性が完全に消えたわけではないが、今夏の東京都議選に全力投球したい公明党への配慮から、最も可能性が高いのは11月以降。ただ、自民党が25議席減らすと改正への必要議席数に足りなくなる。世論調査などの状況を見て慎重に判断することになる。

 これまで安倍政権の高支持率を支えてきた経済政策「アベノミクス」だが、実際に恩恵を受けた国民は少ない。国家が政策的に経済をコントロールできる範囲は限られており、今後政権の強みが突然弱みに変わる可能性もある。 (糸山信)

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