筑豊509回「九州を海外の窓口に」/本多機工の龍造寺社長が講演
西日本政経懇話会3月例会が25日、飯塚市のパドドゥ・ル・コトブキであり、産業用特殊ポンプを製造する本多機工(嘉麻市)社長の龍造寺健介氏=本紙「提論」提言委員=が「グローバル戦略と高度外国人材の活用事例」と題して講演した。要旨は次の通り。
私は高校で米国に留学し大学、レストラン経営で23年間滞在した。1998年に日本に戻り、妻の実家の本多機工で働き始めた。
当社は、大手が作らない産業用の特殊ポンプの注文を受け、製造している。タイヤメーカー、電力会社などが顧客で海外でも60カ国で使われている。日本のものづくりは世界でまだ通用する。
福岡の大学には多くの優秀な留学生がいる。彼らを採用すれば国際競争力が高まる。当社はチュニジア、中国、カナダ、タイなどの人材を採用した。福岡が好きで、積極性、柔軟性があり、母国などに営業ができる。「のれん分け」して中東や中国で起業した人もいる。
九州を、海外の窓口だった江戸時代の長崎の出島のようにしよう。九州と大きさが似た台湾は、輸出入額が九州の3倍以上だ。九州の企業が協力してパックで海外にPRしたり、海外の大学を誘致したり、海外富裕層向けの観光開発をしてはどうだろうか。