西日本政経懇話会

筑豊第612回 価値観のアップデートを/西日本政懇/「Will Lab」代表取締役 小安美和氏が講演

筑豊 小安.jpg 西日本政経懇話会の10月例会が9日、飯塚市であり、「Will Lab」代表取締役の小安美和氏が「地方におけるジェンダーギャップ解消に向けて~ジェンダー平等16年連続世界1位のアイスランド視察からのヒント」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
 地域に住む女性が都市部へ流出している。背景には男は仕事、女は家を守るという根強い「固定的な性別役割分担意識」などのジェンダーギャップがある。
 内閣府の2024年度の調査によると、出身地域を離れた理由で2番目に多かったのは「希望する仕事・就職先がない」だった。企業内でも「女性は意思決定が苦手だから管理職には就かせない」といった無意識の偏見が残る。経営層は価値観をアップデートするべきだ。
 昨年5月、アイスランドを視察した。女性の9割が仕事や家事をボイコットした1975年のストライキが、ジェンダー平等へ踏み出したきっかけだ。(一定の割合で女性を役職に就けるなどの)クオータ制の導入やジェンダー教育の充実などの政策につながった。
 「この地域でジェンダー平等は無理だ」「中小企業では難しい」といった決めつけから脱却し、地域企業や自治体が連携して解決に取り組むべきだ。 (瓜生毬乃)

2025年(令和7年)10月11日(土)

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