筑豊544回脱炭素化へ常識の変化を/江守氏が講演
西日本政経懇話会4月例会が24日、飯塚市片島のパドドゥ・ル・コトブキであり、国立環境研究所地球環境研究センター副センター長の江守正多氏が「地球温暖化と豪雨、猛暑~科学からの警鐘に社会はどう対応すべきか」と題して講演した。要旨は次の通り。
温暖化が進み、世界の平均気温が上がると、海面上昇、洪水、熱波などのリスクが高まる。パリ協定は「平均気温上昇を産業革命以前に比べて2度より十分低く保ち、1・5度に抑える努力を追求する」としている。1・5度に抑えるには、世界全体の人為的な二酸化炭素の正味排出量を2050年前後にゼロにしなければならない。
人類が化石燃料に代わる安く、安定した(太陽光や風力、地熱などの)再生可能エネルギーやシステムを手に入れ、「脱炭素化」を実現するためには、どこでも吸ってよかったタバコが分煙になったように、人々の常識の変化を伴う「大転換」が必要だ。 (中川次郎)
2019年04月25日