久留米495回 地方創生地域が知恵を/篠原文也氏が講演/西日本政懇1月例会
西日本政経懇話会の1月例会が20日、久留米市であり、政治解説者の篠原文也氏が「衆院選を終えて2015年安倍政権の課題と展望」の演題で講演した=写真。要旨は次の通り。
昨年12月の衆院選は有権者も候補者もどこか、しらけた雰囲気があり、52.66%という戦後最低の投票率だった。結果は熱狂なき自公圧勝。安倍首相の作戦勝ちだろう。女性閣僚の不祥事が続いたことをリセットする狙いもあったはずだ。
今後の課題として挙げられるのは女性活躍。政府は2020年までに政界や経済界で指導的立場に女性が占める割合を30%にする目標を掲げるが、少数の女性がさまざまな肩書を兼務する事態にもなりかねない。人材育成をセットで進める必要がある。
もう一つの地方創生は、観光が軸になるのではないか。訪日外国人をさらに増やす計画がある。東京、富士山、京都というゴールデンルートだけでなく、外国人が全国を周遊したくなる仕掛け、アイデアが求められる。地域がスクラムを組んで知恵を出してほしい。
県内選出の麻生太郎氏や鳩山邦夫氏らに支えられ、長期政権が視野に入っている安倍首相の宿願はやはり憲法改正だ。論議を進めるため、条件が整えば来年の衆参ダブル選挙もあり得るだろう。 (布谷真基)
=2015/1/21 西日本新聞=