筑豊511回 衆参同日選「首相はやる」/有馬氏が講演
西日本政経懇話会5月例会が25日、飯塚市のパドドゥ・ル・コトブキであり、政治評論家の有馬晴海氏が「参院選の行方と安倍内閣の課題」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
夏の参院選は、民進党と共産党がタッグを組む効果が出ている。32ある1人区では自民党が18議席、民共が14議席を獲得するという世論調査結果もあると聞く。自民は対策が必要だ。
熊本地震が起きたが参院選は行われる。そこに衆院選を加えるかどうか。
安倍晋三首相の最終目標は、祖父の岸信介元首相ができなかった憲法改正をやり遂げることだ。改憲の国会発議には衆院、参院ともに3分の2以上の賛成が必要となる。衆院は自公で3分の2を超えているが、参院で超えるには162議席が必要で、今回の改選で大幅な議席増が求められる。
衆参同日選をすれば、衆院選のついでに、参院選でも有権者が自公に投票すると首相は考えている。
安倍氏が来年も再来年も首相である保証はない。経済も失速気味だ。次の参院選は3年後。今回の参院選のチャンスを逃すと憲法改正はできない。首相の立場で考えると、衆参同日選をやるしかないのではないか。