西日本政経懇話会の４月福岡例会が１３日、福岡市であり、日本製鉄顧問で

元警視総監の高橋清孝氏＝写真＝が「日本の危機管理の現状と今後の課題」と題して講演した。

高橋氏は２０１６～１９年に内閣危機管理監を務め、災害対応などに当たった。要旨は次の通り。
　日本の危機管理体制は内閣官房が各省庁を束ねて取りまとめている。特に安倍晋三政権は「官邸主導」と言われたが、危機管理に関してはスムーズに物事が進む面がありうまく回った。
　地震や豪雨に対する危機管理は経験を積んでよくなっている。一方、未経験の事態への備えが課題だ。福島第１原発事故の対応はうまくできなかった。新型コロナウイルス禍でも同じことが言える。
　今後、首都直下地震が起これば政治、経済、金融などあらゆる面で首都機能がまひし、福岡も大きな影響を受ける。大規模サイバー攻撃や武力攻撃への備えも重要だ。　（津留恒星）

2022年(令和4年)04月14日