西日本政経懇話会

久留米第549回「米中貿易摩擦、長期化も」対木氏が講演

西日本政経懇話会の11月例会が11日、久留米市であり、有久留米対木.jpg限責任監査法人トーマツのシニア・マネジャー、対木(ついき)さおり氏=写真=が「正念場を迎えるグローバル経済~2020年の世界経済を読み解く」と題して講演した。要旨は次の通り。
 国内消費は全体的に良い状況にない。消費増税で実質賃金は上がっておらず、消費の足かせになっている。五輪後には景気の下押しも懸念される。
 20年は世界経済のターニングポイントとなるイベントが続き、米国大統領選が鍵となる。トランプ大統領が米中貿易交渉で広げた風呂敷をどこで収めるのか。中国側も大きな譲歩はできないが、収束させる意向であることは間違いない。
 ただ米国の世論調査では、民主、共和の政党支持にかかわらず、中国が嫌いな層が増えている。大統領選の論争では、中国への追加関税を掲げる方が、支持率にプラスという局面も考えられる。米国議会の論調を見ても、この問題は長い目で考えないといけない。
 (片岡寛)

2019年(令和元年)11月12日(火)

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