西日本政経懇話会

久留米532回 「米朝で核放棄合意の可能性」/早大大学院教授、李鍾元氏が講演

早大大学院・李鍾元教授 「核放棄で米朝   合意の可能性」 1dd6bccbf72a229516b3646e03f610821d9cbee3.jpg

西日本政懇

 西日本政経懇話会の5月例会が8日、久留米市であり、早稲田大大学院アジア太平洋研究科教授の李鍾元(リージョンウォン)氏が「南北・米朝首脳会談と朝鮮半島情勢の展望」と題して講演した。要旨は次の通り。

 なぜ韓国は南北対話に力を入れるのか。同じ民族だからという観念的な話ではない。韓国では2200万人が休戦ラインから50キロ以内に住む。最前線のリアリズムとして、衝突回避や安定化が最優先になる。

 4月の南北首脳会談について、日本では非核化の内容に批判的な評価が多いが厳しすぎる。南北だけで非核化を決めるのは限界がある。完全な非核化という言質を取っただけでも成果と判断せざるを得ない。

 北朝鮮の対話攻勢は本気なのか。欺瞞(ぎまん)戦術かも知れないが、それにしては大掛かり。米朝首脳会談ではトランプ大統領の任期2年以内の核放棄に原則的に合意する可能性は高い。

2018年5月9日

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