筑豊第563回 「暴力団壊滅道半ば」/県暴追センター・藪氏講演
西日本政経懇話会4月例会が15日、飯塚市であり、県暴力追放運動推進センター専務理事で、県警暴力団対策部副部長などを務めた藪正孝氏が「暴力団、その現状と課題」と題して講演した。
要旨は次の通り。
県内には全国で最多の五つの指定暴力団が本部を置く。複数の暴力団の間では「縄張り」を決めており、筑豊地区のほとんどは太州会(田川市)が勢力範囲としている。宮若市と鞍手町では工藤会(北九州市)が活動している。
北九州地区では事業者らが次々と殺人や銃撃に巻き込まれ「工藤会に逆らえば殺される」という雰囲気があった。だが2010年の県暴力団排除条例施行以降、市民の協力を得て県警が捜査を強力に進め、暴力団員数は減少した。ただ壊滅は道半ばだ。
暴力団は存在する以上、必ず悪いことをする。あくまで壊滅を目指すべきであり、組員の離脱を全面的に支援する必要もある。(坂本公司)
2021年(令和3年)04月16日