西日本政経懇話会

北九州535回/安倍圧勝、党の脆弱さ露呈/共同通信社論説委員の柿崎明二さん

 西日本政経懇話会10月例会が4日、小倉北区のホテルであり、共同通信社論説委員の柿崎明二さん=写真=が「安倍超長期c310d087603b999f76f377b74bec10ce32e4bc1d.jpg政権と日本政治」と題して講演した。要旨は次の通り。

 総裁選は張り子の「安倍圧勝」だった。国会議員票で8割を抑えながらも、地方票は55%にとどまった。これは負けに近く、熱意のなさを感じた。

 圧勝の一番の原因は岸田派だ。かつての宏池会でハト派の嫡流として、護憲、軽武装、日中関係重視で政策的には最も安倍政権に遠いはずなのに戦わずに支えている。これでは党内で政策論争や政治闘争が起きない。

 人口減少、少子高齢化の日本は、負担を分配する時代になった。強い政治力が求められているのに、政治闘争がない結果、政治家が政治力を養う場がなくなり、自民党全体が脆弱(ぜいじゃく)になっている。 (内田完爾)

2018年10月5日

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