福岡514回 日本も多国間の枠組みを/姜氏が講演
西日本政経懇話会の福岡例会が2日、福岡市・天神の天神スカイホールであり、東大名誉教授の姜尚中(カンサンジュン)氏が「動きだす北東アジアと日本の選択」と題して講演した=写真(撮影・中村太一)。
姜氏は、中国の経済的、軍事的台頭でアジアのパワーバランスが大きく転換する中で、米国と同盟関係にある韓国が中国との経済的な依存度を高めて「建国以来の蜜月関係を築いている」と指摘。「日本も米国との関係を重視しつつ、(アジアで)多国間の枠組みを率先してつくっていくべきだ」と強調した。
具体的には、北朝鮮の「核問題」を協議する日本、中国、韓国、米国、ロシアを交えた6カ国協議の再開が必要との考えを披露。その実現に向けて「来年、南北首脳会談が開かれるか、(北朝鮮の)金正恩(キムジョンウン)第1書記が北京に行くかどうかが大きな鍵になる」と述べた。
=2015/12/3 西日本新聞=