西日本政経懇話会

筑豊第597回 「人間大事」経営の軸に 松下幸之助の教え、久保山武氏講演

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 西日本政経懇話会5月例会が15日、飯塚市であり、松下電工(現パナソニック)の元社員で、松下幸之助経営理念実践インストラクターとして人材育成などに取り組む久保山武氏=写真=が「松下幸之助に学ぶこれからのリーダーの心構えとは?~持続可能な組織づくりに向けて~」と題して講演した。要旨は次の通り。
 松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下幸之助は、企業は「社会の公器」と唱えた。近年、企業が起こした不祥事の背景には、利益のみを追求した経営者の倫理観の低下などがあるが、そのような経営者の下では人は育たない。企業活動に必要な「人、モノ、金」は本来、社会からの預かりもの。この言葉は、経営者は人材を成長させる社会的責任を果たすべきだと現代に問うている。
 幸之助は「社員稼業」という言葉も残した。会社の成長に伴い経営者や社員のチャレンジ精神がなくなる「大企業病」を防ぐため、各社員が独立経営体であるとの視点で仕事をすれば「偉大な力が生まれる」との考え方だ。幸之助は、社員を育て、家族として大切にし、お客さまを第一に考える「人間大事」の思想を持っていた。
 いつの時代も危機はやってくる。でも、組織を支えるのは社員であり、人を大切にする組織が永続する。リーダーが率先し、一人一人が社員稼業の気持ちで臨んでいける企業は強い。「人間大事」の思想は、経営の軸になければならない。
 (吉田真紀)

2024年(令和6年)05月16日(木)

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