福岡第622回 「共に考える」地域連携を 東京大・津田副学長が講演
西日本政経懇話会の12月例会が18日、福岡市のホテルニューオータニ博多であり、東京大の津田敦理事・副学長(プランクトン生態学)が「東京大の地域連携活動」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
東京大の地域連携には全国の自治体との協定や企業の協力を得た体験活動プログラム、高校生向けの「金曜特別講座」がある。
目玉は、特定の地域が抱える課題に対して学生がチームを組んで1年間で解決を目指す「政策協働プログラム」。空き家問題や関係人口の増加、産業人口の育成に取り組む。
1年しかない期間で解決は望めないが、課題に立ち向かう教育的意義は大きい。応じてくれた自治体側の反応も良い。何より(首都圏で生まれ育ち)「地方を知らない」ことをコンプレックスに思う学生もいる中で、大きな経験となる。
企業との「産学協創」も進めている。受託や委託の関係ではなく、両者が共に考えることが条件。現在、15の企業と一定以上の大きな金額で協定を結び、「空気の価値化」や量子コンピューターの社会実装など、最先端の研究に取り組んでいる。 (平山成美)
2025年(令和7年)12月20日(土)





