北九州第576回 「景気は緩やかな回復継続」/経済調査会社の小林氏講演
西日本政経懇話会9月例会が5日、小倉北区のホテルであり、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京)の主席研究員、小林真一郎氏が「アフターコロナ期の景気を展望する」と
題して講演した=写真。要旨は以下の通り。
新型コロナは日本の景気にとって大きなマイナス要因ではなくなってきている。景気動向を測る実質GDP(国内総生産)は3四半期連続でプラス成長となった。大型連休に行動制限もなく、個人消費を中心に好調だった。足元でも景気の回復は続いているとみられる。
一方で景気下振れの別のリスク要因はある。一つは物価の上昇、もう一つは海外の金融引き締めだ。ただ、自動車の輸出はしばらくは大きく落ち込む心配はなく、物価も上昇圧力はあるものの最悪期は脱したとみられる。
新型コロナの感染状況に連動する景気の「ウィズコロナ期」も本年度で終わりと思われる。来年度は「アフターコロナ期」。(物価上昇やロシアのウクライナ侵攻など)新たな問題はあるが、景気の緩やかな回復は継続できるのではないか。 (横田理美)
2022年(令和4年)09月06日