筑豊第553回「動物福祉」がコンセプト 大牟田市動物園 冨澤氏が講演
西日本政経懇話会2月例会が20日、飯塚市内で開かれ、大牟田市動物園企画広報担当の冨澤奏子氏が「小さな動物園の大きな挑戦~ようこそ、動物の幸せを考える動物園ヘ」の題で講演した=写真。要旨は次の通り。
人口11万人の市で、数年前に年間入園者数25万人を達成した。増加の理由に「動物福祉」のコンセプトがある。生活の質を高める環境を維持できなければ、飼育しない方針。群れで飼育すべき社会性の高いゾウも、園内に十分な場所がないので今は飼っていない。
動物にも「選択」の重要性がある。モルモットが住まいから客がいる「職場(触れ合いスペース)」に(自由意思で)往来できる橋をかけている。出勤しなくても一切罰はない。
健康管理もライオンの麻酔なしの採血、ラマの目薬、レッサーパンダの歯磨きなど強制ではなく、動物に協力してもらう「ハズバンダリートレーニング」を取り入れている。
(座親伸吾)
2020年(令和2年)02月21日(金)