西日本政経懇話会

筑豊第594回 イカリをリカイへ変える謝罪 西日本政懇2月例会 竹中功氏講演

筑豊 竹中.jpg

 西日本政経懇話会2月例会が29日、飯塚市であり、元よしもとクリエイティブ・エージェンシー専務取締役で作家の竹中氏(65)が「よい謝罪~その前に重要なリスクマネジメントを学ぶ~」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
 わびる前に、相手が何に怒っているのかを把握する必要がある。「Who(誰が)」「Whom(誰に)」「What(何を)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」と七つの疑問詞に基づいて事実をつかんで初めて謝罪すべき内容が整理できる。それがないまま頭を下げても相手に伝わらず、怒りを増幅させることもある。
 賠償より先に必要なのは精神的・感情的な解決だ。相手が不安や悲しみ、怒りを感じるのは、心を傷つけてしまったから。謝罪は早ければ早い方がよい。その次に、両者の落としどころに向けて、必要な再発防止策を探す。相手の「イカリ」が逆転して「リカイ」に変換してくれたときに、ようやく謝罪は成したと言え、今度は応援してくれることもある。
 平穏無事に過ごしたいなら、平時から「危機管理能力」を身に付けておくことが重要だ。視野を360度広げ、職場や家庭に潜むリスクを想定し備えてほしい。
 (吉田真紀)

2024年(令和6年)03月01日(金)

これまでの記事一覧