筑豊第611回 総裁選 前倒しの公算大 西日本政懇/ 共同通信 久江特別編集委員が講演
西日本政経懇話会の9月例会が4日、飯塚市であり、共同通信特別編集委員の久江雅彦氏が「石破政権と政治のゆくえ」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
「政治はカレンダー」は私の標語だが、8日は天王山だ。この日は自民党総裁選前倒しへの意思表示を行う書面の提出日。これは事実上、石破茂首相の進退を問うものだが、私は過半数に行く勢いだと見ている。都道府県連と国会議員が提出できるが、当選5回以下の衆院議員の多くが賛成し、鍵を握る参院でも賛成派が勢いづいているという。
賛成が半数を超えた場合、石破首相は衆院を解散しようとしている。これは賛成派へのけん制の意味もあるが、本当にしようとも思っているようだ。だが、解散はできず、退陣する可能性が高いと思う。
理由は二つ。まず、解散には閣議書への閣僚の署名が必要だが、拒否する大臣が続出すると思う。また、国民に問うべき大義名分がない。
石破首相が退陣した場合、次の自民党総裁を選ぶが、次期総裁選は今後を占う分岐点になる。自民は少数与党に転落しているため、首相指名を受けるには野党の連携が不可欠。どこと組むか決める必要があるためだ。私は日本維新の会と組むと思う。根っこの部分が自民と同じで、現在大阪の地域政党に戻った形になっており、選挙協力も容易だからだ。衆院での過半数確保には自公に続く3本目の柱が必要だ。 (金田達依)
2025年(令和7年)09月06日(土)